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【田舎暮らし】消防団ってなんだ?担当者に色々聞いてみた!【栄村】


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こんにちは!

栄村に移住して6年、消防団歴も同じく6年のしんぺー(@shinpei_sakae)です!


今回の記事は「消防団について」です!


田舎に入ると、消防団というものに入らなければない。

そんな噂を聞くこともあるのではないしょうか?


ということで、

消防団ってそもそも何なのか、具体的に何をするのか、報酬は?


などなど、基本的な事を担当者の方にインタビューをしました!


皆さんの参考になれば幸いです。


それでは、いってみましょう!



今回お話をしてくれたのは、栄村役場職員の久保田さんです。





久保田さん、栄村役場情報防災係長。栄村出身。東京の大学卒業後、Uターンで栄村役場に就職。14年目。
久保田さん、栄村役場情報防災係長。栄村出身。東京の大学卒業後、Uターンで栄村役場に就職。14年目。





※こちらの情報は、2025年3月21日時点でのものとなります。




──まず、大まかに消防団とは何ですか?


久保田さん: 消防団とは、地域の住民が加入し、火災や災害が発生した際に消防署と協力して活動する団体のことです。


── なるほど。 もし加入した場合、どのような活動をすることになりますか?


久保田さん: 大きく分けて2つありますね。一つは火災が発生した際の消火活動。そしてもう一つは、地震や洪水などの災害時に、避難誘導や、住民一人一人に安否確認を行うことですね。


──  最近では、どのような出動がありましたか?


久保田さん:直近では大きな出動はありませんが、昨年は建物火災が発生し、消火活動に出てもらいました。また、14年前の長野県北部地震の際にも出動しましたし、令和元年の東日本台風災害の際も対応してもらいましたよ。


── 出動時には具体的にどのようなことをするのでしょうか?


久保田さん:例えば火災時には、消防署員と共に放水作業を行ったり、水を運搬したりします。また、避難誘導や消火栓の確保なども行います。





令和元年の東日本災害時に出動する栄村消防団。

川の氾濫を抑える土のうを積んだり、浸水した家屋の清掃などをした。






── 実は僕も消防団員なんですが、災害時の活動以外にも訓練とかもありますよね?


久保田さん:そうですね。最近は平和なことに火災の件数は減っています。ただ火災予防活動はとても大事なことですから、住民への啓発活動や訓練を行っていますね。


──  その啓発活動や訓練について、さらに具体的に教えてください。


久保田さん: 春と秋にそれぞれ「火災予防運動」があります。かつては鐘を鳴らしながら巡回していましたが、現在はそういう活動もなくなり、消火栓や防火水槽の点検がメインの活動になっています。


── その活動の頻度はどのくらいですか?


久保田さん: 各班で多少異なりますが、基本的には火災予防運動が年2回あり、それに加えて1回ほどの活動があります。


── 僕は栄村に移住してきて6年になりますが、消防団の負担が年々軽減されていると感じています。実際そのへんはどうでしょう?


久保田さん:以前はポンプ操法や年末夜警など、消防団活動の負担が本当に大きかったのですが、今は時代も変わってきていますので、それに応じて負担の少ない形に変えていきます。ただそうはいっても、地域の防災力をあげることも両立していきたいと考えています。


── 消防団活動の中で一番大変なのはポンプ操法だったという記憶もありますが、最近の状況はどうですか?






ポンプ操法とは、火災の消火を想定した基本的な動作や器具の操作を学ぶ訓練のこと。

大会では、一連の動作をいかに正確かつ素早くできるかを競う。必要な動作が学べる一方、練習が厳しく生活を圧迫しているとの意見もある。↑はポンプ操法の練習風景。




久保田さん:ポンプ操法は消防団の闇といわれている時もありましたね(苦笑)。 以前は村の大会があり、1,2,3分団の中で勝ち抜いた分団が北信大会へ進む形式でした。しかし現在は村の大会を廃止し、北信大会には輪番制で出場する形に変更しました。大会に向けての練習も、過去には本部から週数回以上しろという要望もありましたが、今は練習頻度も各分団の都合に合わせた判断に委ねているため、負担が軽減されているのではないでしょうか。


── 消防団に関して、ネットではネガティブな意見も見かけますが、実際のところはどうですか?


久保田さん: たしかに調べれば色んなものが出てきますね(笑)。例えば昔は、各分団の報酬が飲み会に使われるなんて言われていました。でも今は報酬の全額が個人の口座に振り込まれるようになっています。団長も「家族と仕事を最優先にしてくれ」と言ってくれていますし、ネガティブな面はだいぶ払拭したのではないかと考えています。


── 団員として、まさにそう感じています!

次に、報酬や待遇について詳しく教えてください。


久保田さん: 消防団は非常勤公務員の扱いで、階級に応じた報酬が決まっています。一般団員の基本報酬は年額3万6500円(非課税)で、一度出動すると、4 時間以下だと 2400円で、 4 時間以上だと 4000円(いずれも非課税)という額が村から個人口座に振り込まれる形になります。

また、退職金制度があり、例えば役職のない一般団員でも30年間務めると約70万円が支給されるんです。

さらに、消防団員には村が加入する「福祉共済」が適用され、公務で事故やケガをしてしまっても保険金がおりるのはもちろんのこと、公務以外のプライベートで入院したという場合でも共済金が1500円でます。また、もちろんそうなってほしくないんですが、交通事故や病気で亡くなったっていう場合も遺族に 100万円が出ます。実際の仕事量などを鑑みれば、地域にいるのであれば若い方は入っていただくと、かなりお得になると思いますよ。


──  それは知らなかったです!

ちなみに消防団への加入は強制ですか?


久保田さん:昔は家に帰ると、玄関に法被(消防団の活動服)が置いてあったという話があるほど、半強制的な時代もあったらしいですが今は任意です。ただ、僕自身もそうでしたが、長野県北部地震や火災などの時に、地域のために何もできないのは中々切なく感じると思いますので、できる範囲でいいので協力してもらえれば嬉しいです。





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かつては着ていた法被。現在は活動服だけになっている。

服装をはじめ、様々なものが効率化・スリム化している。






──  最後に、移住者に向けたメッセージをお願いします。


久保田さん:: 栄村の消防団は他の地域と比べても負担を少なくしていますし、地域のコミュニティに溶け込む良いツールにもなります。ぜひ、心配なさらず参加してみてください!


──  久保田さん、ありがとうございました!



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